エルメスの「ボリード ミニ(ポーチ)」

皆さんからどう見えているかは分かりませんが、若いころはやっぱり、分かりやすいステータスでモノを選んでいたように思います。例えば時計ならロレックス。誰が見ても“良いもの”と分かる安心感があったからです。でもいまは、一周して別の基準値が生まれたように考えるときがあります。むしろ、相当ニッチなブランドのユニークピースに目が行くようになりました。
そんな僕が、いまでも手に取り続けているのが、ポーチだったりします(笑)。旅行や出張など、何かと遠出が多い僕はポーチのヘビーユーザー。とりわけ雑誌編集者時代は海外に行く機会も多く、入れるものもほぼ決まっている。ハンドクリームや液体系のケアアイテムが中心です。定期的に汚れては洗濯機に放り込んでしまうので、基本的には“長持ちしない”アイテムでもありました。エルメスの「ボリードポーチ(ミニ)」を初めて使ったのは、そんな海外出張続きだった40歳の頃。当時は一つを様々な旅に連れて行きましたが、いまは少し余裕も出てきて、カバンに合わせて色違いでいくつか持つように。
だからかもしれませんが、このピンクのポーチはタフに使い続けているにもかかわらず、かれこれ9年選手なんですよ?
ここで触れておきたいのは、数あるポーチの中でなぜエルメスなのか。ちょうどいいサイズのポーチはいくらでもありますが、ハイブランドのそれはどこか“堅い”。その堅さが正義であるかのように、バッグやトランクの中でスペースをとってしまうのです。では柔らかさを求めると? ナイロンが思い浮かばれますが今度は柔らかすぎるし、かのナイロンで有名なあのブランドのポーチは、意外と被ってしまうことが多かった。そうして行き着いたのが、エルメスでした。意外にもロゴは主張せず、どんなバッグに入れても馴染む。カラバリも豊富で、ラッキーカラーを選べるのもいい。
このピンク×オレンジは2つ目で、1つ目は神戸のイベントで来てくれたファンの方にギフトしました。誰に贈っても喜ばれる、そんなアイテムということです(笑)。 同じカラーを手にしたのは、その子に「同じ色を使っていると思ってもらえたら」なんて下心があったからなのか…いまでは思い出せませんが。鮮やかな色味がバッグの中でも視認性を発揮してくれて便利、だからです(笑)。
そして何より、何年使っても自立するほど丈夫。それでいて、硬さを感じないキャンバス地特有のハリが長持ちしています。
最初はステータスとして、というかブランドのもつ“オーラ”に惹かれて手に取ったのだと思います。でもいまは、それ以上に実用的ゆえ手放せない。ほかの選択肢が思い浮かばないほど、愛着のあるアイテムです。